買取のプロが解説!エルメスのスカーフ”カレ”の値段と人気のデザイン

2■エルメスのスカーフ”カレ”とは

カレの誕生エピソード

“カレ”はフランス語で正方形を意味します。
その名の通り、エルメスのカレは縦横が同じ長さの正方形になっています。

その歴史は1937年に誕生したといわれており、半世紀以上経った現在においても年間で異なるテーマごとに発売され続けています。

カレの魅力

芸術品のようなデザイン性
年間のテーマに沿ってデザインされるカレ。
デザインパターンは様々ですが、デザイン企画から製造、販売に至る過程はおよそ2年程度を要すると言われています。
職人による高い技術と、長い時間をかけて製造されたスカーフは、まさに芸術品といっても過言ではありません。

シルク100%による極上の手触り
シルクは、蚕(カイコ)の繭を原材料としたタンパク質でできた天然繊維です。
その為、人の肌と相性が良く、健康食品や化粧品の原材料にも用いられます。
エルメスのスカーフにおいては、厳選されたシルクを使用している為、手の平を滑るようなしっとりとした極上の手触りになっています。

■エルメスのスカーフの定価 | サイズ別

サイズ:40㎝×40㎝
国内定価:24,000円(抜) ※2019年11月時点
プチスカーフと呼ばれる小振りなサイズです。
首元に巻くにはやや短い為、バッグに巻きつけたり、ポケットチーフで胸元にさすなどアクセントカラーの用途で使われることが多いです。

サイズ:70㎝×70㎝
国内定価:40,000円(抜) ※2019年11月時点
首元に巻いたと際はスッキリとした印象になる為、春夏などの軽装時に使うなど、90㎝と使い分けてはいかがでしょうか。

サイズ:90㎝×90㎝
国内定価:52,000円(抜) ※2019年11月時点
“カレ”といえば、定番はこのサイズになります。首に巻き付ける以外にも、肩に書けるショールとして使う、髪をまとめるヘアアクセサリーとして使うなど、様々な用途で使われています。

サイズ:140㎝×140㎝
国内定価:149,000円(抜) ※2019年11月時点
カレ・ジェアンと呼ばれる一番大きいサイズになります。
腰などに巻きつけることができ、肩から大判ショールとして掛けるなど、様々な使い方ができます。

■エルメスのカレが高級な理由

エルメスのスカーフは、デザイン企画から販売まで年間単位で時間を費やします。
その理由の一つとして、手作業による染色作業があると言われています。

シルクの特徴の一つとして、真珠のような光沢感があります。
シルクの断面は三角形となっていて、それがプリズム効果とよばれ上品で自然な光沢感を生み出しています。
その特徴を最大限に活かすため、エルメスの染色作業は手間をかけて行われていると言われています。

スカーフの染色方法は、シルクスクリーンと呼ばれる染色方法を用い、色を重ねていきます。シルクスクリーンとは、版画のように1色ごとにデザインと色を重ねていく方法です。
また、エルメスのスカーフは、デザインによっては30色以上の多彩な色を用いる為、染色作業だけでも、長い時間を要すると言われています。
つまり、芸術品を思わせるような高いデザイン性、素材の特徴を活かした製造方法、それに職人による確かな技術力が合わさることで、最高級の品質が実現されているのではないでしょうか。

■人気のデザイン


LES SOURCES DE LA VIE(レ スゥス デ ラ ヴィエ)
LES SOURCES DE LA VIEとは、日本語に訳すと”生命の源”という意味になります。”水”は生命の源とされ、それが流れる”川”はそこに住まう生物にとっては、まさに生きる為に必要な大切な要素です。
スカーフに記載されている文字は、各国の河川と長さが記されています。


BOLDUC RIBON(ボルデュック リボン)
“ボルデュック”とはフランス語で装飾用のリボンを意味し、その名の通りエルメスの箱に巻きつけられたリボンをモチーフにしたデザインです。
一目でエルメスと分かるインパクトと、その可愛らしさで人気のデザインです。
カレ以外にもツイリースカーフやTシャツなど、様々なアイテムで用いられています。

■タグの違いで年代からカレを判断できる

シーズン毎に様々なデザインが発売されるエルメスのスカーフ。
「これって、いつ位に発売されたんだろう?」と気になる人も多いと思います。
毎シーズンの柄を記憶することも一つの手段ですが、種類がたくさんありすぎて、残念ながらほぼ不可能といえます。
そこで、例外もありますが、年代を判断できると言われているポイントを説明します。
見るべきポイントは、デザインだけでなく「品質表示タグで判断する」ことです。

①白く長いタグ
横幅5㎝程度の長さがあります。
20年程度前までのデザインには、こちらのタグが縫い付けられていました。

②白くて短いタグ
横幅2.5㎝程度の短いタグです。
10年程度前から使用されており、比較的最近まで使用されていました。

③茶色・黒くて短いタグ
2016年以降のデザインに使われているタグです。
少し薄めの茶色のタイプと黒いタイプがあります。
黒いタグは、現行でも使用されている為、黒タグの方が新しいデザインに多い傾向があります。

④白く縦幅があるタグ
縦幅が2㎝程度あり、従来のタグと比較しても違いは一目瞭然です。
2017年以降のデザインに使われ始めています。
従来のタグと違い、「シルク」の表記が英語からフランス語に変更されています。

■やっぱり最近のデザインがほしい!見極め方を知ろう

「JISマーク」で判断する。

2016年に改正された「衣類品の取り扱い表示」の中で、「タンブル乾燥」について表記されることになりました。

タンブル乾燥とは、コインランドリーなどにある「熱とともに回転させながら、乾燥させる乾燥機」を指します。

このマークに×印があるということは「タンブル乾燥はできません」という意味です。

つまり、この表記が入っている品質表示タグは、「2016年以降に発売された比較的新しいデザイン」ということになります。

こういった法改正による表記の違いも、年代を見極める重要なポイントと言われています。

■まとめ

エルメスのスカーフ”カレ”の魅力を感じていただくことはできたでしょうか?
1枚のスカーフは、デザインから発売までには、何人もの職人が携わって作られる逸品です。
また、発売以降は2度と販売されない希少なアイテムがほとんどと言われています。
新しいデザインもオススメですが、エルメスの歴史が感じられ、希少な年代のデザインも捨てがたいですよね!
ぜひ、スカーフを広げて、エルメスの歴史・世界観を味わってみて下さい!

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